4月17日課題
2013年 04月 28日
三澤ゼミ 2013年4月17日課題
中国語中国文化学科 4年 0410091
山本 美優
「人種という区別が差別に転化するのはなぜ?」
文献
「人種概念の普遍性を問う―西洋パラダイムを超えて」
竹内泰子 人文書院 2005年
文献総じてのテーマ
→人種概念をめぐる既存研究の課題&日常・未来の人種問題
1.過去の人種概念の内在的特性
―身体形質の差異が差別になる理由は?
①人種的資質は遺伝し、環境によって変化しにくい
②自己を認識する過程で、他者・他者集団への排他的態度。
→排他性が序列をつくる
③②の序列が資源の奪い合いに結びつく→経済・政治格差
2.「人種」と「エスニシティ」
過去
「人種」「エスニシティ」
身体的特徴にもとづいて 別物 文化的基準にもとづき
社会的に定義された集団 社会的に定義された集団
現代
「人種」=「エスニシティ」
現実の人種主義・人種差別を隠ぺい・正当化するためにつくられた分野
二つが存在することによって「差異→差別」が固定化
3.人種差別の起源
一般的(1、2異なる土俵で考察)
1.普遍説
古来から連続的に世界諸地域に存在した概念
例:古代エジプト壁画
中国の著述
それまで世界は自分と身体的特徴が似た人たちで構成されていると信じて疑わなかった人たちが、自分と異なった身体的特徴を持つ人と‘想定外’の出会い
差別…というより驚きと区別を表現した?
2.近代西洋起源説
国民国家形成の産物。近代西洋の資本主義社会から派生したもの。政治的文化的。
例:アメリカの奴隷制
混血問題
作者(A,B,C同じ土俵で考察)
A、race
例:四角顔人
丸顔人
官僚・警察
四角顔人
祖父も父も四角顔です 丸顔人登場 農民しか道がない…
「おい、四角顔人!お前らは
俺ら丸顔人の奴隷だ!」 ヒエラルキー完成
四角ということが 丸顔という別の特徴を持った集団 社会制度として固定
世代継承。矯正不可。 差異を差別とする。
B、Race
例:博士と桜上水住民と下高井戸住民
とある博士 桜上住民
「桜上水住民=逆上がりがうまい」 「これは科学だから 「俺らすげー!」
「下高井戸住民=逆上がりが下手 本当!」 優越感!
という研究結果が出たぞ!
マッピングによっての分類 「科学的根拠」という 優越感を持つ
求心力を持つ
世界の認識が固定化される
逆上がりがうまいのは… 桜上水住民>下高井戸住民
C・ RR
例:下高井戸住民
団結 下高井戸の魂
我々は劣勢なのか… いやいや!我々だって アイデンティテ
しくしく 鉄棒をする資格がある! 保持する
AorBにより構築された差別の中で マイノリティとして 差別を脱する
抵抗としての人種 集団結成 というよりその中で
強く生きたい
★A.,B,C三つの位相を持ち、社会的状況に応じて別の位相・脅威になりかねない
また普遍説とも近代西洋起源説と区別するのでなく、多元的に考察すべき
4.近代科学における「人種分類」
問題点
・「モンゴロイド」「コーカソイド」「ネグロイド」
身体的特徴により、能力・気質が決定するという考え
・すべての存在がヒエラルキーをなしている。人種が社会にあたって重要という考え
皮膚の色=他者選別法という概念
ヨーロッパ人の身体的特徴をベースとして
その他の人種の特徴が語られているという
風潮。
・現代の人種研究
DNAから判断する「人種」
研究上
遺伝子学者によって「人種概念に生物学的根拠が存在しない」と発表
集団内差異>集団間差異
日常
「アフリカ人留学生は足速いよね」「アジア人は小柄」という認識
研究上と日常の‘科学的人種概念のギャップ’
DNAやゲノムの研究結果は私たちに何をもたらす?
A,過去の人種差別制度・DNA,ゲノム研究で「科学的根拠」というレッテルの信用性が人々の意識にのこっているのでは?
解決策として
*文化的社会価値と科学のつながりを意識
EX「アメリカ人らしい血を採取しよう」「ヨーロッパ人は○○と言われている!研究しよう」等…
⇨科学の出発点において文化的社会構築物に影響を受け、束縛されている
*医療においても‘生物学的人種’‘人種差別という環境要因’を混同させてはいけない
5.「人種差別」の出発点として…
・共通性・類似性を多元的に模索する
・境界線を固定化せず、周辺のサンプルも読み取る
・「他者」とは自分の中のイメージの一部にしか過ぎない
6.次の展開
自分の中にある意識・固定概念を分析
イメージギャップ
例:1
韓国人…友人でも複数いるが何も違和感がない。日本人の友人となんら変わりなし
報道などで見る在日朝鮮人…謎?なぜあまりいいイメージがないのか
↓
自分でも不思議でならないが、言葉やそのニュアンスによって頭に沸く‘韓国人’へのイメージが違う!?
例:2
友人の黒人…ごくごく普通。ただ「お父さん何人?」と聞いて「アメリカ人」と答えが帰ってきて、当時(中学校1年生)は少々驚いだ
フランスで会った黒人…少し怖かった。何をされるわけでもないのに…
↓
自分の中で「黒人=○○」というイメージが固定されているのでは?
そのイメージからずれると戸惑う。
かつ他者や報道からイメージ道理の話を聞いて自らの考えを正当化している?
何より今回「在日」「黒人」へのテーマを提示するにあたり
「大丈夫かな?」と思ってしまった自分
それは自分の中に「人種区別=差別」と概念があるから
→人種差別撤廃や制度などとして差別は減少してきているように思えるが、それでも未だに根強いのはなぜ?イメージを壊せないのはなぜ?
→自分の意見に矛盾点を提示することになるが、制度が整っていても現実収入格差等あるのでは
→他者の中に飛び込むとは。境界線はなぜ必要か
→何をもって「人種差別がない状態」と言えるのだろうか
中国語中国文化学科 4年 0410091
山本 美優
「人種という区別が差別に転化するのはなぜ?」
文献
「人種概念の普遍性を問う―西洋パラダイムを超えて」
竹内泰子 人文書院 2005年
文献総じてのテーマ
→人種概念をめぐる既存研究の課題&日常・未来の人種問題
1.過去の人種概念の内在的特性
―身体形質の差異が差別になる理由は?
①人種的資質は遺伝し、環境によって変化しにくい
②自己を認識する過程で、他者・他者集団への排他的態度。
→排他性が序列をつくる
③②の序列が資源の奪い合いに結びつく→経済・政治格差
2.「人種」と「エスニシティ」
過去
「人種」「エスニシティ」
身体的特徴にもとづいて 別物 文化的基準にもとづき
社会的に定義された集団 社会的に定義された集団
現代
「人種」=「エスニシティ」
現実の人種主義・人種差別を隠ぺい・正当化するためにつくられた分野
二つが存在することによって「差異→差別」が固定化
3.人種差別の起源
一般的(1、2異なる土俵で考察)
1.普遍説
古来から連続的に世界諸地域に存在した概念
例:古代エジプト壁画
中国の著述
それまで世界は自分と身体的特徴が似た人たちで構成されていると信じて疑わなかった人たちが、自分と異なった身体的特徴を持つ人と‘想定外’の出会い
差別…というより驚きと区別を表現した?
2.近代西洋起源説
国民国家形成の産物。近代西洋の資本主義社会から派生したもの。政治的文化的。
例:アメリカの奴隷制
混血問題
作者(A,B,C同じ土俵で考察)
A、race
例:四角顔人
丸顔人
官僚・警察
四角顔人
祖父も父も四角顔です 丸顔人登場 農民しか道がない…
「おい、四角顔人!お前らは
俺ら丸顔人の奴隷だ!」 ヒエラルキー完成
四角ということが 丸顔という別の特徴を持った集団 社会制度として固定
世代継承。矯正不可。 差異を差別とする。
B、Race
例:博士と桜上水住民と下高井戸住民
とある博士 桜上住民
「桜上水住民=逆上がりがうまい」 「これは科学だから 「俺らすげー!」
「下高井戸住民=逆上がりが下手 本当!」 優越感!
という研究結果が出たぞ!
マッピングによっての分類 「科学的根拠」という 優越感を持つ
求心力を持つ
世界の認識が固定化される
逆上がりがうまいのは… 桜上水住民>下高井戸住民
C・ RR
例:下高井戸住民
団結 下高井戸の魂
我々は劣勢なのか… いやいや!我々だって アイデンティテ
しくしく 鉄棒をする資格がある! 保持する
AorBにより構築された差別の中で マイノリティとして 差別を脱する
抵抗としての人種 集団結成 というよりその中で
強く生きたい
★A.,B,C三つの位相を持ち、社会的状況に応じて別の位相・脅威になりかねない
また普遍説とも近代西洋起源説と区別するのでなく、多元的に考察すべき
4.近代科学における「人種分類」
問題点
・「モンゴロイド」「コーカソイド」「ネグロイド」
身体的特徴により、能力・気質が決定するという考え
・すべての存在がヒエラルキーをなしている。人種が社会にあたって重要という考え
皮膚の色=他者選別法という概念
ヨーロッパ人の身体的特徴をベースとして
その他の人種の特徴が語られているという
風潮。
・現代の人種研究
DNAから判断する「人種」
研究上
遺伝子学者によって「人種概念に生物学的根拠が存在しない」と発表
集団内差異>集団間差異
日常
「アフリカ人留学生は足速いよね」「アジア人は小柄」という認識
研究上と日常の‘科学的人種概念のギャップ’
DNAやゲノムの研究結果は私たちに何をもたらす?
A,過去の人種差別制度・DNA,ゲノム研究で「科学的根拠」というレッテルの信用性が人々の意識にのこっているのでは?
解決策として
*文化的社会価値と科学のつながりを意識
EX「アメリカ人らしい血を採取しよう」「ヨーロッパ人は○○と言われている!研究しよう」等…
⇨科学の出発点において文化的社会構築物に影響を受け、束縛されている
*医療においても‘生物学的人種’‘人種差別という環境要因’を混同させてはいけない
5.「人種差別」の出発点として…
・共通性・類似性を多元的に模索する
・境界線を固定化せず、周辺のサンプルも読み取る
・「他者」とは自分の中のイメージの一部にしか過ぎない
6.次の展開
自分の中にある意識・固定概念を分析
イメージギャップ
例:1
韓国人…友人でも複数いるが何も違和感がない。日本人の友人となんら変わりなし
報道などで見る在日朝鮮人…謎?なぜあまりいいイメージがないのか
↓
自分でも不思議でならないが、言葉やそのニュアンスによって頭に沸く‘韓国人’へのイメージが違う!?
例:2
友人の黒人…ごくごく普通。ただ「お父さん何人?」と聞いて「アメリカ人」と答えが帰ってきて、当時(中学校1年生)は少々驚いだ
フランスで会った黒人…少し怖かった。何をされるわけでもないのに…
↓
自分の中で「黒人=○○」というイメージが固定されているのでは?
そのイメージからずれると戸惑う。
かつ他者や報道からイメージ道理の話を聞いて自らの考えを正当化している?
何より今回「在日」「黒人」へのテーマを提示するにあたり
「大丈夫かな?」と思ってしまった自分
それは自分の中に「人種区別=差別」と概念があるから
→人種差別撤廃や制度などとして差別は減少してきているように思えるが、それでも未だに根強いのはなぜ?イメージを壊せないのはなぜ?
→自分の意見に矛盾点を提示することになるが、制度が整っていても現実収入格差等あるのでは
→他者の中に飛び込むとは。境界線はなぜ必要か
→何をもって「人種差別がない状態」と言えるのだろうか
by m-seminar
| 2013-04-28 21:41
| レジュメ(平成24年度入ゼミ生)