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ゼミ連絡用


by m-seminar

5月29日課題

皆川真里江
243ページ9行目から

新聞媒体上では、日本軍に有利な報道だけをしているので、林獻堂は日本軍がしだいに戦場で不利になっているといまだ気付いていなかった。
1943年4月18日、連合艦隊司令官の山本五十六大将が戦死し、ニュース、新聞は報道を封鎖し、5月22日になってやっと報道があり、林獻堂は「これを聞いてすこぶる愕然とした。」
5月末、アメリカ軍が阿玆島に上陸し、日本軍と激戦すること十八日、日本軍は二千人余りの人を生還する者はなくさせ、林は同様に「これを聞いてすこぶる愕然とした」と言っている。
11月、ニュース新聞は連日、ソロモン諸島の戦いを報道し、その中には日本軍はアメリカ軍の空母艦、巡洋艦、駆逐艦十数隻や飛行機数十機を撃沈したとあった。
林獻堂はなんと単純に「もしこの通りならばアメリカの負けは遠くないところにあるはずだ」と思い込んでいた。
当時、林獻堂を含む台湾人が受けた新聞媒体による欺きの深さを垣間見ることができる。
by m-seminar | 2012-05-29 18:35 | レジュメ(平成24年度入ゼミ生)